恐らく、flashクローキングは常識的な範囲内で使用される限り黙認と思われる。

まずグーグルの提供するガイドラインによると

技術関連のガイドライン コンテンツ管理システムを導入する場合は、サーチ エンジン クローラがサイトをクロールできるように、システムがコンテンツをエクスポートできることを確認してください。

まず、クロールが不可能なシステムでは、代替手法を提供することが推奨されている点。

品質に関するガイドライン - 基本方針 サーチ エンジンのためではなく、ユーザーのためのページを作成するように心掛けます。ユーザーを騙したり、ユーザーに表示しているものとは異なるコンテンツをサーチ エンジンにクロールさせてはいけません。

また、基本方針においては、ユーザーの利益を損ねるクローキングについて限定して言及している。しかしながら同時に、

品質に関するガイドライン - 推奨 クローキングや不正なリダイレクトを行わない。

と言うように、品質に関するガイドラインではクローキングそのものを否定する、というようにガイドライン内でも矛盾がみられる。

つまりどういうことなのか？　というとクローキングはグレーの技術であり、グーグル自身も個別に対応しなければ可否を決めることができないということだ。オフィシャルでOKと明言すると様々な詐欺SEOが連立するし、それぞれをグーグルがチェックするのは莫大なコストと時間がかかる、ゆえに一括して非推奨にしていると考えるべきだろう。

ではそのグレー技術を、flashに適用した場合グーグルが黙認する根拠はなにかというと、単純にグーグル社としてはflashコンテンツが検索にかかったほうがメリットが高いし、それ以前にflashのインデックス化は急務でもあるからだ。

確かにグーグル社はflashを嫌悪していると思う。グーグル社がGoogleMapsにflashを採用せず、わざわざajaxエンジンを開発したのも、同社がテクノロジーベースの企業であることを考えれば自然な流れだとも思う。自社の技術のインフラを他企業に依存しないことが、グーグルが独立性、中立性を保つ為には必須であると同時に、技術革新の波に飲まれないための最低限の条件であるはずだからだ。flashでmapsのコピーを作れるマピオンとは事情が異なる。

しかしならが、それでもグーグルはflashを無視できない。映画や車、音楽業界といった一大産業がプロモーションにおいて全面的にflashを使う以上、flashのインデックス化を無視することは致命的になりかねないからである。もはや「グーグルはswfをサポートしないよ」と宣言する程度で、アドバンテージを握るには、flashは拡散しすぎてしまっている。仮に今後ajax的アプローチの普及を政治的意図で後押しするとしても、ajaxが反flash勢力として実用レベルになるにはまだ時間がかかる。

そしてグーグルがswfの完全なインデックス化の技術を持っていない以上、flashのクローキングは、利益になりこそすれ害になることはない。

では問題はどこか？　というと、クローキング行為を明示的に認めることによって、発生しうるリスクが莫大なものだからである。クローキングは「ロボットがページを訪問」というグーグル技術の第一前提を引っくり返す力がある技術だからだ。だからこそグーグルはクローキングに対して過剰なほど熾烈な制裁を加えると言われている。ヤの人と同じでここで嘗められたら商売が成り立たなくなるからである。

クローキングは念のため全部潰さなければならない。しかし、flashのインデックス化のメリットは無視できない。それゆえに黙認となるのではないか？という考えている。

みんなで一斉にブログに書いて、トラックバック網形成しつつ、グーグルにご意見メール送りまくったら、あっけなくOKになる予感がする…

けど、flashの人ってそういうに興味なさそうだからなぁ･･･
どうなんだろう。