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2005年05月31日

広告ってどこに行くんだろうね、メモ

CNET JAPAN:テレビCMの価値が奈落の底--ネットとHDDレコーダーで加速

とか見てのメモ。

調査によると、HDRユーザーのうち、HDDに録画した番組を視聴する際にテレビCMをすべてスキップする人の割合は23.4%となっている。この数字と、テレビCMの80%以上をスキップする人の割合33.0%を合わせると、過半数の人がほとんどのCMをスキップしていることになる。

だそうだ。HDRはハードディスクレコーダーのこと。インターネットに媒体を変えたからといって、解決する問題じゃなないと思うんだけどなぁ。インターネットも確実にこの方向に進んでいくし。

根本てきな問題は、情報をコントロールする技術がコモディティ化、大衆の手に渡ったってことなんでしょう。

元々ソフトの違法コピーだって、P2Pの音楽共有だって、少数のマニアな人々がやってる分には、企業的にはリスクの許容範囲っていうんですか?まったく問題はなかった(法律上は違反であるけれど)。一部のギークな人々がタダでソフト使いまわしていようと、全体からみれば、それはほんのゼロ・コンマ数%で、その他大勢の大衆から回収できたからだ。

問題はナップスターやらWINNYのように、それらの技術が大衆に開放されちゃったことだ。このままじゃあロングテールが無くなってしまいますから。

RSSとかセマンティックなウェブも、この方向を加速すると思う。RSSはブロガー向けのプレスリリースで書いたような、RSS配信が無条件にアドバンテージになる期間というのは、それほど長くはないと思う。RSSが広く普及してしまえばサイト上の広告の価値は激減するし、RSSに広告を埋め込もうが、文章に意味を埋め込むセマンティックなウェブの世界では、今まで以上に広告をフィルターすることが簡単だからだ。

RSSに全文を載ず、サイトへ誘導する・・・という選択肢もあるかもしれないが、自身が一次情報をキープしてないかぎり、ユーザーは全文提供してくれる二次情報サイトに流れてしまうんじゃないかな。ウェブがセマンティックになってしまうと、情報と入れ物(サイト)が分離可能になる以上サイト誘導という概念がなくなってしまうかもしれない。

現在はまだGreaseMonekyみたいなツールは、上流でしか使われないが、いずれは技術がラップされて下流へと流れていく。著作権の侵害だなんだといくら吼えたところで、「コンテンツを編集する力」が下流へと流れてしまえば、ツールを規制する以外には止めようがない。

広告というツールは、コンテンツと混入させてユーザーが情報を取捨選択をする部分で機能を発揮するわけだけど、取捨選択が自動化されちゃえばもともこもないんですよね。今まで情報と技術の落差で設けてた部分が多かれ少なかれ成り立たなくなっていくと。

素晴らしき消費者天国の到来ですよ(供給者地獄ですが)

で、企業としては結局、なんとかして強制的にコンテンツと広告を不可分にするしかないわけだ。1つはストリーミングやFlashコンテンツのオープニングに広告をしこむと言った、上級の技術を使うことで技術的に分離を難しくする方法。もう1つは、記事内でも出てるけどコンテンツの中に広告を埋め込む方法。下品だと思うけど。

個人的には、広告自身がコンテンツになるしかないのかな?と思う。例えばポスターとか駅の吊り広告の世界では、これはある程度なりたってて、剥がして持って帰る人とかもいる。ポイント還元であれ、なんであれ広告がいやみを出さないまま、歓迎される形を模索するしかないんじゃないかな。

あんまり広告戦略エグくやってると、冗談みたいな話だが、ウェブやRSSがもっと発達すれば、携帯の「これは広告メールです」みたいに、「広告部分には広告タグを入れれ!」みたいな風潮が出てくるかもしれない。まぁないけど(笑

とか超適当に、思ったことをつらつらと書いてみた。
きっと3年後ぐらいに読み直すと赤面する。

投稿者 Taka : 2005年05月31日 20:50

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